何故医師がMBAを目指したのか?

医師にとってMBAの意義とは?

医療だって経営が必要だ

医師として12年ほど臨床の現場で働いてきた中で、医学そのものに関しては理解を深め医師として必要とされることを理解してきたつもりです。しかし、臨床の現場で様々なスタッフが疲弊して病院を去っていく姿や、彼らの待遇が決して恵まれたものではないことを知るにつれて「どうしたら医療に携わる側の人間も幸せになれるのだろうか?」と考えるようになりました。現在の医療現場は国の医療費削減や人手不足の事情から”より少ない人数でより多くの患者を治療する”という方向に流れているのではないかと感じました。

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しかし、医療の質を保ちつつそこで働くスタッフに過剰な負担を強いすぎないということが、医療の永続性を保つ上では非常に重要なのに現場のスタッフはそのことに目を向けない或いは目を向ける余裕もないという現実を目の当たりにして何とか変えられないものかと考えるようになりました。

その際に”他の業界ではどのように経営を考えているのか?”という疑問が沸き、それを学んでみたいと思うようになりました。これからの医療には経営の視点が必要不可欠になるのではないかと考えています。

医師はこれまで医療の専門家としての教育を施され、お金の話はむしろタブーという雰囲気すらありました。しかし、医療に携わる人たちもこれからは採算を考えたりするような姿勢というものが必要になるでしょう。そのような経営に関する知識の基礎としてはMBAはうってつけだと思います。

経営学も医学と同じ科学である

経営学は科学者が経営を科学してきた集大成です。経営学を学ぶことで身に着けられる考え方やツールを実際の医療現場で生かしていくことは、科学を学んできた医師にとってはむしろ相性のいいことかもしれません。MBAで感じたのは医学が薬学・生理学・解剖学等の様々な学問の融合で成り立っているように、経営学も会計・財務・戦略論・マーケティング・リーダーシップ論等の様々な分野を融合して成り立っている科学だということです。医学とある意味似ているなというのが最初の印象でした。

ただし、医学が日進月歩でその進歩に追いついていくことだけでも大変なように、経営学も日々進歩を遂げています。MBAで学んだからと言ってその後の学習を怠れば、当然時代遅れの使えないMBAホルダーとなってしまうでしょう。

結局は一生学び続けるしかないということに変わりはありません。MBAは魔法ではありませんから。
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投稿者: Dr.ひろ

内科医として大学病院、地域中核病院、小規模クリニック、在宅医療、自由診療と様々な医療を経験。大学病院時代は基礎研究にも従事。現在はフリーの内科医として都内で診療にあたる。 みなさんが健康を意識し維持できるように、医療・健康に関わる情報を解りやすく身近なものとして提供したいと考えています。そのための手助けになれれば嬉しいです。/ 医師(日本内科学会認定内科医、日本血液学会血液専門医)/ 医学博士(内科学, 東京大学)/ MBA(経営管理学修士, 名古屋商科大学)/ 産業医/ 合同会社スケールフリー代表社員